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ホーローならではの
透明感と耐久性

ホーローならではの透明感と耐久性

 東大阪市に新たに誕生した「東大阪市文化創造館」。優れた音響空間を提供する大ホールをはじめ、音楽・ダンス・展示・研修会など、さまざまな用途に使用できる創造支援室や多目的室を備えるほか、市民がおススメの本を持ち寄り本棚を埋めていく「まちライブラリー」なども併設。
 今回、その中庭に設置されるモニュメントの素材に、「エマウォール」が採用されました。
 採用に至った経緯やポイントについて、企画展示をご担当された、株式会社八木アートマネジメント(アートコートギャラリー)さまにお話を伺いました。

Interview

株式会社 八木アートマネジメント

株式会社 八木アートマネジメント
(アートコートギャラリー)

藤本ユリさま

Place

物件概要:東大阪市文化創造館・中庭モニュメント

物件概要:東大阪市文化創造館・中庭モニュメント

所在地:大阪府東大阪市

設計:株式会社 佐藤総合計画・株式会社 大林組

コーディネート:株式会社 八木アートマネジメント(アートコートギャラリー)

施工:株式会社 大林組

竣工:2019年9月

東大阪市の新たな文化芸術の創造発信拠点となる
場所にふさわしいアート作品の設置を目指す。

 今回、「東大阪市文化創造館」の中庭に設置するモニュメントのご依頼をいただいた際、東大阪市出身の作家さんによる作品であることが条件にありました。そのため、まず初めに、東大阪市出身の若手芸術家3名を候補に挙げ、コンペティションを行いました。それぞれ東大阪市にまつわる植物であったり、昔話であったり、その地にゆかりのあるものをモチーフに作品案を作っていただきました。そして審査は、美術やデザインに関する有識者をはじめ、文化創造館の運営者および設計者、施工者によって行われ、最終的に堀川すなお氏のプランが選ばれました。

東大阪市文化創造館

東大阪市文化創造館

 「パスをつなぐ~ラグビーボールに想いをのせて~」という作品タイトルの通り、コンセプトは東大阪の文化シンボルであるラグビーの精神、「One for All, All for One」や「No Side」などと、東大阪市でモノづくりに関わっている人たちが助け合っている姿を重ね合わせ、その想いを次世代へ伝えたいという願いです。
また、この作品を作るうえで、堀川すなお氏発案のもと、東大阪市の小学生を対象に、ラグビーボールを観察するワークショップを開催。その中で子どもたちがラグビーボールから導き出したさまざまな形や言葉を元に原画を描き、作品を作り上げていきました。

モニュメントの素材選びに難航。
作品の再現性や屋外の展示に耐えられる耐久性を求めていました。

 中庭に設置するモニュメントということで、当然屋外での展示となるため、まず重要視した点が耐久性の高さでした。また、維持管理のしやすさや、デザインの再現性にもポイントをおきながら、その条件に合う素材を探していました。
 塗装によるものやパンチングメタル、陶板など、さまざまな素材を検討しましたが、塗装になると屋外での紫外線の影響を受け、退色してしまったり、何年かごとに塗り替えが必要になること、またパンチングメタルだと色の再現はあきらめざるを得なくなるなど、予算の兼ね合いも含め、素材選びに難航していました。
 そして素材をリサーチする中で、「東大阪市モノづくりワンストップ相談窓口」(公益財団法人 東大阪市産業創造勤労者支援機構)に相談に行ったところ、絵画などをホーローパネルに焼き付けたものがあると聞き、「エマウォール」を知ることとなりました。
 実際にショールームに伺い、ホーローパネルについて説明いただいた際には、屋外での恒久的な展示に耐えられる高い耐久性や、メンテナンス性に優れた清掃性、またデザインの再現性など、探していた条件をすべてクリアできる素材に出会えたと、作家さん含めみんなで喜び、安堵したことを覚えています。

東大阪市文化創造館

堀川すなお氏の作品の特徴である透明感と
ホーローが醸し出す透明感が見事にマッチ。

 今回、モニュメントに採用された作家・堀川すなお氏が手掛ける作品は、普段マイラーフィルムという半透明の紙に、青色の鉛筆で描くというスタイル。青色の鉛筆だけを使い、繊細な線画で濃淡をつけながら描いているため、光の当たり具合などによって、青色の見え方が変わったりする、そういったマイラーフィルムの特徴を活かした透明感も大事にされています。特に青色に強いこだわりをお持ちの作家さんなのですが、サンプルを見てすぐにOKが出たほど、エマウォールのデザインの再現性は満足のいくものでした。サンプルも、色合いや解像度、線の太さなどを変えたものをいくつか作成いただき、それを確認し調整していきました。

東大阪市文化創造館

写真撮影:表 恒匡
写真提供:アートコートギャラリー

 また通常、屋外では目地のあるエクステリアタイプでの施工になるところ、デザイン性を考慮いただき、止水などの工夫により、目地のないインテリアタイプでの施工にしていただけたことで、堀川すなお氏の作風である透明感がホーローの醸し出す透明感と上手くマッチしたと感じています。
 実際に鑑賞された方からは、中庭全体が美しい空間になっているとの評価を受けました。これもホーローの持つ清潔感や透明感が与える影響も大きいと思います。

東大阪市文化創造館

 今回、初めてエマウォールを採用してみて感じたことは、耐久性の高さや清掃性から、屋外で雨風にさらされる場所や公共の施設など、人通りの多い場所に適している素材であること。また、今回でいうと作家さんの作風との相性が非常に良かったので、屋内外問わず、作品の素材候補としても今後は検討したいと思っています。

堀川すなおさま
1986年 東大阪市生まれ
2012年 京都市立芸術大学大学院修了

私の制作したドローイングを元に拡大し、ホーローパネルにして頂きました。出来上がりはとても迫力があり、ドローイングの線の繊細さも表現され、遠くからでも近くから見てもとても美しく、ホーロー全体の滑らかな光沢も美しいと思いました。このような貴重な機会を頂き有難うございました。

株式会社 八木アートマネジメント(アートコートギャラリー)さま

「美を見極めて、世界に繋ぐ」をコンセプトに、日本の現代美術作品をメインに紹介する画廊を大阪で展開。また、建築空間に応じたプランニングから制作、施工までをコーディネートしており、国内外で活躍する現代美術家の良質な作品を庁舎や病院といった公共施設から、ホテルや商業ビル、一般企業など幅広く提供されている。

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