浴室のリフォームを検討している方は、浴槽の種類選びに迷うことも多いのではないでしょうか。本記事では、浴槽の形状や素材、設置方法などの種類を決める際のポイントを解説します。また、特徴やメリット・デメリットも紹介するため、理想の浴室リフォームを叶えるための参考にしてください。
浴槽の主な形状6選
浴槽にはさまざまな形状があります。一つひとつの特徴を参考にして、ご自宅合った浴槽の形状を選びましょう。
ストレートライン

ストレートラインの浴槽は、その名の通り直線的なデザインが特徴です。1番スタンダードな浴槽の形状で、深めの設計がリラックスして浸かるのに適しています。
このタイプの浴槽は、モダンでシンプルなインテリアに調和しやすく、シャープな直線が洗練された印象を与えます。バスルーム全体をスタイリッシュに仕上げたい方に向いているでしょう。
- モダンでシンプルな雰囲気の家に住んでいる人
- バスルームをスタイリッシュに仕上げたい人
ラウンドライン

ラウンドラインの浴槽は、優雅で柔らかな曲線が特徴です。この形状は、リラックスした雰囲気を演出し、入浴時に身体を包み込むような心地よさがあります。
丸みを帯びたデザインにより、バスルーム全体に温かみを加えて、居心地のよい空間に感じられるでしょう。柔らかさと癒しを重視したい方にぴったりの浴槽です。
- 入浴時の心地よさを求める人
- 柔らかい雰囲気と癒しを感じたい人
Sライン

Sラインの浴槽は、内側にS字型の段差を設置したタイプです。S字の段差に座ったり足をのせたりして、自分の居心地のよい姿勢で入浴を楽しめます。
また、独特な曲線美は、バスルームにエレガントな印象を与えてくれるでしょう。長時間の入浴でも疲れにくく、リラックス効果を高めたい方におすすめの形状です。
- エレガントなバスルームに仕上げたい人
- 長時間入浴しても疲れにくい浴槽がほしい人
アーチ型

アーチ型の浴槽は、優美なアーチ状のデザインが特徴です。この形状は、クラシックでエレガントな雰囲気を醸し出し、伝統的なバスルームスタイルを演出します。
また、アーチ状のラインが視覚的な広がりを与え、空間がより開放的になるのも魅力のひとつです。アーチ部分の厚みが薄いため、お年寄りや小さなお子さんも浴槽への出入りがしやすいでしょう。
- バスルームに開放感を求める人
- さまざまな年齢の人が快適に入浴できる浴槽がほしい人
たまご型

たまご型の浴槽は、丸みを帯びたたまごのような優しい形状が特徴で、視覚的にも柔らかな印象を与えます。この形状はコンパクトなスペースにも設置しやすく、小さなバスルームでも十分な存在感を発揮するのが魅力です。
限られたスペースで快適さを重視したい方にぴったりで、リラックスした入浴時間を過ごせるでしょう。
- 限られたスペースでも快適に過ごしたい人
- 柔らかさと優しさを感じられる浴槽がほしい人
ワイド

ワイドタイプの浴槽は、一般的な浴槽よりも広々としたデザインが特徴です。手足を伸ばしてゆったり入浴を楽しめます。
この形状は、バスルームに贅沢な雰囲気をプラスし、リゾート気分を味わえるのが魅力です。広々とした空間でリラックスした時間を過ごしたい方や、お子さんと一緒に入浴したい方に向いているでしょう。
- リゾート気分を味わいたい人
- お子さんとゆったり入浴したい人
浴槽の主な素材・材質5選
| 素材の種類 | 耐久性 | 耐熱性 | 清掃性 | デザイン性 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| FRP浴槽 | ◯ | △ | ◯ | △ | ◎ |
| 人工大理石浴槽 | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ |
| ステンレス浴槽 | ◎ | ◯ | ◎ | △ | ◎ |
| ホーロー浴槽 | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ |
| 木製 | △ | ◎ | △ | ◎ | △ |
浴槽はステンレスや木など、さまざまな素材で作られています。それぞれの特徴をチェックして浴槽選びの参考にしてください。
FRP(繊維強化プラスチック)浴槽
FRP浴槽は、軽量でありながら耐久性に優れた素材として広く利用されています。FRPは、ガラス繊維をプラスチックに混ぜて強化したもので、割れにくく変形しにくいのが特徴です。
水垢や皮脂などの汚れがややつきやすいものの、日常的にこまめなお手入れをすれば簡単に落とせます。実用性を重視する方にぴったりの浴槽です。
人工大理石浴槽
人工大理石の浴槽は、高級感と滑らかな質感で人気があります。天然の大理石のような美しい見た目を持ちながら、重量が軽く施工が容易である点が特徴です。
また、耐久性や耐熱性にも優れています。長期間使用しても変色しにくく、お手入れしやすいという利点があります。美しさと機能性を兼ね備えた浴槽をお求めの方に最適です。
ステンレス浴槽
ステンレス浴槽は、耐久性と衛生面での優れた特性から多くの人に選ばれています。錆びにくく細菌の繁殖を防ぎやすいため、清潔な状態を保ちやすいのが特徴です。
また、ステンレスは熱伝導率が低く、湯温を保ちやすいメリットもあります。金属特有の質感は好みが割れる場合もありますが、機能性と衛生面を重視する方に適した浴槽です。
ホーロー浴槽
ホーロー浴槽は、金属の表面にガラス質の釉薬を焼き付けた構造で、美しい光沢が特徴です。耐熱性や保温性に優れ、長期間使用しても劣化しにくい利点があります。見た目の美しさを保ちながら、実用性も兼ね備えた素材といえるでしょう。
ただし、表面が硬いため強い衝撃を受けると割れる可能性があり、取り扱いには注意が必要です。高級感を求める方に向いています。
木製
木製の浴槽は、自然素材ならではの温かみと香りが魅力で、とくに和風のバスルームにぴったりです。時間とともに味わい深い風合いが増し、リラックス効果を高めてくれます。
また、ヒノキを使った浴槽は断熱性が高く、湯温を長時間保ちやすいため、ゆったりとした入浴が楽しめるでしょう。
ただし、湿気やカビ対策のため定期的なメンテナンスが求められます。自然の美しさを取り入れた癒しの空間を求める方におすすめです。
浴槽の主な設置方法3選
浴槽の設置方法は、大きく分けて3つあります。それぞれのメリット・デメリットを踏まえて、ご自宅に合う設置方法を選びましょう。
据え置き式
| メリット | デメリット |
|---|---|
|
|
据え置き式は、浴室の床に直接置くスタイルで、設置が比較的簡単な点が特徴です。リフォームや改装がしやすく、多くの場面で活用されています。
また、デザインの自由度が高く、クラシックからモダンまで幅広いインテリアに対応できるのも魅力のひとつです。さらに、配管が露出する場合が多いため、清掃やメンテナンスはそれほど手間がかかりません。
一方で、浴槽の立ち上がりが高くなるため、出入りがしづらい場合がある点には注意しましょう。
埋め込み式
| メリット | デメリット |
|---|---|
|
|
埋め込み式は、床に埋め込む形で設置する浴槽で、高級感と一体感のあるデザインが魅力です。床と浴槽の段差が少なく、出入りがしやすいので安全性が高い点も大きなメリットでしょう。
一方で、設置には専門的な工事が必要で、初期費用が高くなる傾向があります。また、メンテナンスが必要な際には床を一部解体する場合もあり、手間がかかる点には注意が必要です。
半埋め込み式
| メリット | デメリット |
|---|---|
|
|
半埋め込み式は、浴槽の一部を床に埋め込む設置方法で、据え置き式と埋め込み式の中間に位置します。このスタイルは浴槽の高さを調整できるため、出入りのしやすさとデザイン性を両立させたい方に最適です。
設置は比較的少ない工事で済むため、リフォームの際にも柔軟に対応しやすいでしょう。
浴槽を選ぶ4つのポイント

浴槽の種類を選ぶ際は、以下で解説する4つのポイントを参考にしましょう。しっかり確認し、理想の浴槽選びに役立ててください。
予算内で施工ができるか
予算内で施工を行うためには、初めに予算を明確に決めておくことが重要です。浴槽の種類や素材によってコストは大きく異なるため、希望するデザインや素材を選ぶ際には予算を意識しましょう。
たとえば、FRPやステンレス製の浴槽は比較的安価であり、予算を抑えたい方におすすめです。また、浴槽だけでなく、浴室の床材や配管、工事費用も含めた総合的なコストも考慮しましょう。浴槽の形状や素材によっても施工の難易度が異なるため、リフォーム業者に相談して、実際の工事内容と予算をしっかりと確認することをおすすめします。
滑りにくい素材・仕様であるか
浴室は水を使う場所であるため、滑りにくい素材を選ぶことが安全面で非常に重要です。表面に凹凸や特殊加工が施された床材や浴槽を選ぶことで、濡れても滑りにくくなり安心して使用できます。とくに、お年寄りや小さなお子さんがいるご家庭では、安全性を優先的に考えるとよいでしょう。
また、定期的な掃除とメンテナンスを行うと、素材の効果を長期間維持できます。
日々の掃除がしやすいか
浴槽の種類を選ぶ際は、日々の掃除がしやすいかどうかも重要なポイントです。汚れがつきにくく簡単に掃除できる素材を選ぶと、浴槽を常に清潔に保てます。たとえば、表面が滑らかで汚れがつきにくい素材や、抗菌加工が施されたものが便利です。
また、メーカーによっては、掃除のしやすさを考慮し、床材や浴槽の表面に特殊なコーティングを施している製品もあります。このような加工が施されていると汚れが簡単に落ちるため、手間を減らしたい人はチェックしてみましょう。
浴室全体に合うデザインであるか
浴室全体に合うデザインを選ぶことは、快適で美しい空間を作るために重要です。床材の色や質感が浴槽や壁材と調和して統一感が生まれ、より洗練された印象の浴室に仕上がります。
また、シンプルなデザインやモダンなスタイル、ナチュラルな雰囲気など、自分の好みや浴室全体のコンセプトに合ったデザインを選ぶとよいでしょう。メーカーによるデザインや機能のバリエーションを比較検討し、自宅に最適な浴槽を見つけてみてくださいね。
理想の浴室を見つけるヒント
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浴槽・浴室のリフォーム事例と費用目安
浴槽や浴室のリフォームを検討している方は、事前に費用の目安も確認しておきましょう。ここでは、タカラスタンダードの浴槽・浴室のリフォーム事例をもとに解説します。
なお、紹介している製品については、モデルチェンジにより撮影時のものからデザインを変更している可能性があります。あらかじめご了承ください。
【費用約105万円】日々のお手入れをしやすい浴槽へ

タイル貼りの浴室からユニットバスへリフォームを行い、寒さや浴槽の狭さを解消しました。リフォームにより浴室内の段差がなくなり、より安全で安心な空間に生まれ変わっています。
さらに、洗剤を使って簡単に掃除でき、床の肌触りは温かく快適です。工期はわずか2日、総費用は約105万円で、効率的かつ満足度の高いリフォームが実現しました。
【費用約150万円】1日の疲れを癒す最高級のくつろぎ空間へ

リフォームにより、寒さ対策や掃除のしやすさ、高級感を実現できました。大きな窓から手作りの坪庭を眺め、露天風呂気分を楽しめる最高のリラックス空間です。
鋳物ホーロー浴槽は湯冷めしにくく、床目地が少ないため掃除が簡単になりました。大満足の仕上がりになり、毎日の入浴が待ち遠しくなるような浴室です。
【費用約260万円】動線を確保し、広々としたバリアフリーの浴室へ

浴室の段差を解消し、フラットなバリアフリー仕様に変更しました。浴室のサイズを約1400×1600に調整し、向きを変えることで洗濯スペースを確保できています。洗濯機も移動し、家事動線がスムーズになったため、洗面と洗濯の同時使用が可能です。
ホーロー素材で手入れが簡単で、明るく清潔感のある空間に生まれ変わりました。
タカラスタンダードのおすすめ浴槽2選
浴槽選びのポイントがわかった上で、実際にどの商品を選べばよいのでしょうか。最後に、タカラスタンダードが厳選した2つの浴槽をご紹介します。
美しさと機能を兼ね備えた贅沢空間

「プレデンシア」は、タカラスタンダードの高級ユニットバスで、鋳物ホーロー浴槽と洗練されたデザインが特徴です。掃除のしやすさも重視されており、長期間使用しても美しさが保たれる耐久性があります。
高級感と機能性を兼ね備えた浴槽は、バスタイムを最高の癒しへと導いてくれるでしょう。
至福のひと時を過ごせるあなただけのスパ

タカラスタンダードの「グランスパ」は、ホーロー製の壁パネルを採用し、清掃性と耐久性に優れたシステムバスです。肩包み湯やオートウォッシュなどの機能で、快適な入浴体験を提供します。
ぴったりの浴槽を選んで理想的なバスタイムを
理想の浴室リフォームを叶えるには、快適さやデザイン、機能性の考慮が重要です。浴槽の形状や種類、素材の選び方、設置方法を検討すると、日々の疲れを癒す素敵な空間を実現できます。予算やスペースも考慮して浴槽を選び、より快適なバスタイムを過ごしましょう。
タカラスタンダードは、全国47都道府県に約160か所のショールームを展開。ユニットバスや浴室関連の商品を実際に見て触れて、理想の暮らしをイメージできます。
専門のアドバイザーが気になる点を丁寧にサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。浴室の床や浴室全体のリフォームをお考えの方は、ぜひお近くのショールームへ!










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