キッチンの見た目や収納能力などに大きく影響するカップボードは、慎重に選びたいところ。しかし、いざ選ぶとなるとなにを基準に選んでいいのかわからないと悩む方もいるでしょう。この記事では、カップボードの形状・種類ごとの特徴や便利な機能を解説します。あわせてリフォームの事例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
カップボードとは?
カップボードとは、お皿やカップ類を収納するキッチンにある「食器棚」です。 |
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カップボードとは、わかりやすくいえば、お皿やティーカップ、スプーン、フォーク、ナイフなどの食器を収納する「食器棚」です。元々は欧州由来であるティーカップを並べる「棚板(ボード)」が始まりで、「カップ」との組み合わせにより「カップボード」という言葉が生まれました。
現在は食器・カップ類に加え、調理家電や食料品の収納、さらには作業スペースとしての機能も付加され、形状や設置手法により分類されます。
カップボードの形状は3パターン
カップボードには、高さやカウンターの有無などで形状が異なり、それぞれ収納能力や作業機能などに特徴があります。ここでは「トールタイプ」「カウンタータイプ」「トールカウンタータイプ」、3つの形状をご紹介します。
トールタイプ
高さがあり、上から下まで収納スペースとして使えるのが「トールタイプ」です。よく使う食器類を目線の位置に収納すれば、簡単に取り出せます。収納能力が高く、食器類が多いなど収納の多さを重視したい人におすすめです。
また、炊飯器など一部の調理家電をおけるスペースを設けている製品もあります。
カウンタータイプ
カップボードの上下が分離して、下の棚の天板部分をカウンターとして利用できるのが「カウンタータイプ」です。分離した棚の上部は吊戸棚、下はカウンターのある収納棚となります。とくにカウンター部分は作業台になったり、置きたい調理家電を置いたりできるため、スペースが有効活用され作業効率のアップにつながります。
トールカウンタータイプ
「トールカウンタータイプ」は、背が高く収納能力に優れた「トールタイプ」と、カウンターを設けて機能性を高めた「カウンタータイプ」、両方のよさを兼ね備えています。そのため、高い収納能力を維持したまま作業スペースも確保しており、調理家電の配置も工夫しながら作業効率を上げることが可能です。
また、調理家電はカウンターの上に置くことも可能ですが、収納キャビネットを設けて下に置けば、よりスッキリみせられます。
カップボードの設置の種類は2パターン
カップボードは、購入したものを床に置く「据え置き型」と、取り付けを前提にオーダーメイドとなる「造り付け型」の2つの種類に分類されます。設置の手軽さや家の設備との兼ね合いをみて、適した設置方法を選びましょう。
据え置き型
据え置きタイプとは、カップボードを床に直接置くだけで設置が済むカップボードです。一般の家具量販店などで購入するカップボードの大半は、このタイプといえます。床に置くだけなので設置工事の必要がなく、引っ越し時の移動なども簡単な上、費用も比較的安価です。
ただ、設置するスペースとカップボードのサイズが合わないと設置できなかったり、余分な隙間が広く開いたりします。また、形状によっては、取り付け金具などによる地震時の転倒防止対策も必要です。
造り付け型
造り付け型は、キッチンに合わせてオーダーメイドで設置するカップボードです。スペースを考慮して床や壁に直接設置するため、カップボードが隙間なく配置され、外観もきれいに仕上がり、スペースも有効に使えます。
カップボードを直接固定するため、耐震性にも優れていますが、設置工事が必要なこともあり、費用的には据え置き型と比べ高くなりやすい傾向です。
新しくなっていくカップボードの便利な機能
造り付け型のカップボードであれば、ベースとなるカップボードの種類や、収納キャビネットなどを組み合わせることが可能です。高い場所の収納スペースを目の高さまで引き下ろせる昇降式のダウンウォールや、スペースを節約できるスライドドアなどの機能を付与すれば、使い勝手は一段とよくなります。
また、カウンタータイプやトールカウンタータイプのカップボードであれば、製品によっては、下部の収納場所にダストボックスを収納するのも可能です。
カップボードの選び方
後悔しないカップボードを選ぶために、ポイントを押さえておきましょう。ここでは、カップボードを選ぶ時のポイントを5つご紹介します。
置き場所を確認する
カップボードを置く場所の確保はもちろん、コンセントや冷蔵庫との位置関係も大切な要素です。コンセントの位置が遠すぎたり、冷蔵庫など他の家電も含めた配線がうまくいかなかったりすると、延長コードなどが必要になり、キッチンの見た目もよくありません。
新築でカップボードを取り付ける際は、置く調理家電も考慮し、カウンターに2か所コンセントを設けておくのがおすすめです。
サイズを確認する
据え置き型の場合は、実際に計測してスペースの大きさを把握し、置きたいカップボードが設置できるか確認しましょう。また、冷蔵庫のように放熱スペースも必要な大型家電がある場合は、意図的に隙間を設けるなど、他の家具との兼ね合いもふまえて設置スペースを確保しましょう。
デザインを考える
- 設置の種類や形状
- カラー
- 材質
カップボードはインテリアとしても存在感があるため、キッチンやダイニング・リビングとも調和したデザインにする必要があります。そのため、使い勝手だけでなく形状や色合いなど、デザインの要素を考えて選ぶことも大切です。
たとえば、ホワイト系は清潔感があり、ダーク系や木目調は落ち着いた雰囲気になります。選ぶ材質によっても雰囲気は異なるので、カップボードだけでなく全体の統一性を考えて選びましょう。
何をどこに収納するかイメージする
カップボードの収納能力を効率よく発揮するためにも、収納する食器類がどれだけあるのか確認し、どの種類をどこに収納するかなどあらかじめ想定してみることも大切です。また、調理家電などをカップボードに置きたいときは、コンセントがあるのか、棚板が家電の重量に見合ったものかなども確認してみましょう。
出し入れに問題はないか確認する
収納をうまくできたとしても、使用頻度の高い食器類の出し入れに問題があると、カップボードそのものの使い勝手が悪くなってしまいます。カップボードを選ぶときには、扉の開閉や食器類の出し入れに支障がないか確認が必要です。一般的なキッチンの通路が80㎝前後の幅であることも踏まえ、機能的で使いやすいカップボードを選びましょう。
【リフォーム事例あり】タカラスタンダードのカップボード
- システムキッチンのデザインに合わせてカップボードをカスタマイズできる
- 湿気に強いホーロー素材を採用
- マグネットの装着が可能で壁面収納が可能
タカラスタンダードでは、「レミュー」「トレーシア」などのシステムキッチンに合わせて、おしゃれでデザイン豊富なカップボードを多数ご用意しています。
トールタイプやカウンタータイプなど、さまざまな種類のカップボードをキッチンの広さやインテリアに合わせて、自由な組み合わせでお選びいただけます。また、キャビネット内部にホーロー素材を使用することで、炊飯器の蒸気からカップボードの傷みを防ぎ、マグネットを使って壁面をおしゃれに演出したり、機能的に利用したりすることも可能です。
ここではタカラスタンダードの数あるリフォーム事例の中から、カップボードの魅力も含んだ3つの事例をご紹介します。
【リフォーム事例1】
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【リフォーム前】 | 【リフォーム後】 |
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こちらは和風のキッチンを北欧風インテリアでまとめてリフォームした事例です。リフォーム前は全体的に暗い雰囲気でしたが、白を基調とした明るいキッチンに大変身。カップボードもキッチンに合わせた色を選択し、トールタイプとカウンタータイプを組み合わせて収納機能も大幅にアップしました。
さらにカップボードのダークブラウンの半透明ガラスもお気に入りです。
【リフォーム事例2】
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【リフォーム前】 | 【リフォーム後】 |
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こちらは壁付けのL型キッチンからフラットな対面キッチンにリフォームした事例です。リフォーム前はキッチンにスペースがあるがゆえに、カップボードとキッチン本体の距離があって、作業効率が悪くなっていました。
リフォーム後はキッチンとカップボードの間を最適な距離に調整し、トールタイプとカウンタータイプを組み合わせて、広がりのある空間と機能的なキッチンを両立させました。
リフォーム事例3
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【リフォーム前】 | 【リフォーム後】 |
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こちらは、壁の多い対面キッチンからアイランドキッチンにリフォームした事例です。リフォーム前は1人で料理や片づけをする孤独感が悩みでしたが、リフォーム後は、抜群の開放感や家族との一体感が感じられる上に、天板も広く調理や片づけも簡単。
さらに、スペースにぴったりのカップボードを造作したことで、キッチンの収納力も大きくアップし、収納物を取り出しやすい、機能的で素敵なキッチンが実現しました。
使い勝手のいいカップボードを選んでキッチンをより使いやすく
ここまで、カップボードの種類や形状、設置の方法などをご紹介しました。キッチンとともに長く使うカップボードは、使い勝手のいいものを選びたいもの。置き場所やサイズなど、選ぶポイントを押さえて生活スタイルにあったカップボードを選びましょう。
タカラスタンダードでは、全国47都道府県約160か所にショールームを展開しています。
ショールームに足を運んでいただくと、キッチンやカップボードをはじめ、浴室やトイレなどの各商品を実際に見て触れていただくことで、リフォーム後の暮らしのイメージをより具体化に描けます。
気になる点があれば、専門のアドバイザーがご案内してサポートしますので、キッチンのリフォームやカップボードの購入をお考えの方は、ぜひお近くのショールームへお越しください。